吉田秀和先生 逝く

 2012.5.27 
NHKニュースで報じられました!


謹んでお悔やみ申し上げます。



吉田秀和先生の思い出

 @ 中央大学・神田錦町講堂 モーツアルト・ピアノ協奏曲20番・K466



広い講堂に聴講生は数人だっただろう・・・ 講壇上に 小型のポータブル蓄音器を置いて、先生はモーツアルトのピアノ協奏曲20番・ニ短調・K466について講義されました。 あまり音の良くない、小型の赤いプレーヤーの上で30センチLPレコードがプレーヤーをはみ出して廻っていたのが目に浮かびます。演奏は誰だか記憶ありませんが、おそらくクララハスキルの演奏だったでしょう。あの冒頭の悲劇的なオーケストラの前奏とピアノの澄んだ響きとのコントラストが印象に残りましたね。

某(ソレガシ)の音楽との付き合いの原点がモーツアルト。あの時の先生の講義だったように思われます。当時モーツアルトのシンフォニー39番のメロディーが何日も何日も頭の中を掛け巡り廻っていたのが思い出されます。

A NHKホール ミラノスカラ座・ファルスタッフ公演 鑑賞

あれはもう14〜5年も前だったか、指揮者はリッカルド・ムーティだった。吉田先生はドイツ人の奥様と、指揮者ジュゼッペ・シノーポリと一緒に並んで鑑賞されていました。2階席最前列の中央部の席でした。小生も同じ列の2つ隣の席。高名な大指揮者や大先生と同じ席でオペラ鑑賞出来たことに満足したものでした。
その後まもなく、先生は奥様を亡くされ、シノーポリも若くして他界してしまいました。シノポリについては、池袋で一度視線を合せた事があります。彼のエレクトラのビデオ、今でも時々見ますが、熱演でしたね。

そして、(2012年5月)今月22日 吉田先生も98歳の生涯を閉じられました。朝日新聞の音楽展望欄 次の掲載はいつだろうと心待ち にしていたのですが、叶わぬこととなってしまいました。

いまころは天国で
モーツアルトに直接会って、神童の本質に迫り、それを探り出そうとしていることでしょう・・・!

BGMはモーツアルト・レクイエムより

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